CITRON - STOCKIST'S VOICE

CITRON - STOCKIST'S VOICE

D.C.WHITEを置いていただいているお店さんを紹介する"STOCKIST'S VOICE"。

 

第一弾では上野の名店、Freeport様にご協力頂きました。

 

第二弾となる今回は、Freeport様の前店主であり、浜松CITRONの現店主、長沼さんへのインタビューをお送りいたします。

 

また、当インタビューは9/5に"コーヒーとホットドックのお店 Bock 御徒町"で行われた"フリーポートナイト"にて行われたため、Freeport店主藤島様も同席頂いております。

 

【店舗詳細】

CITRON

営業時間 12:00~18:00

定休日 火水

所在地 〒432-8021 静岡県浜松市中区佐鳴台4丁目11-1 名倉アパートA 10B

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長: 長沼さん

藤: 藤島さん

S: Stay or Go スタッフ

 

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長沼さん

 

S: 初めに、CITRON様のコンセプトを教えてください。



: Freeportで積み重ねていたことを浜松に持って行った感じにはなるので、ベースはアメトラのアイテムが多いですね。

 

ボタンダウンシャツがあったりとか、紺ブレがあったりとか基本的にはいつ来ても同じものを買えるお店としてやっているので、季節が変わって素材や仕様が変わってもベースは共通しているアイテムが多いですね。



S: では反対に、昨年とは違う試みやトレンドへの順応はどういった形で表現されていらっしゃいますか?



: 時代の流れと共に自分が年齢を重ねているっていうのもあって、例えば肌が敏感になってきたから化繊のものではなくリネンのアイテムを選んだりだとか。

 

よりライフスタイルに沿ったものを提案するようになりましたね。



: ひとつ、聞いていて思ったのは、先ほど長沼さんが"FreeportでやっていたことをCITRONに持って行った"と言っていましたがちょっと違うなと思っていて。

 

長沼さんってもともと自分のお店を持ちたいとおもってやってきた人なんですね。

 

なので、Freeportでやっていたことをそのまま持って行ったというよりも、Freeport時代の経験の中で自分がやりたいと思ったものごとをCITRONで改めて表現しているという感じではないでしょうか。

 

Barnstormer, Workers, FOB Factory など、日本アメトラの有名ブランドが数多く並ぶ。



S: Freeportでの経験を軸に持ちつつ、その枠を超えた上での自己表現を新しいお店でやられているということですね。

 

次は長沼さんご自身についての質問です。一番最初に洋服の魅力にはまったきっかけはなんでしょうか。

 



: 僕は神奈川の鵠沼っていうところで生まれ育ったんですが、そこはもう本当におしゃれな人ばっかりだったんですよね。小学校の頃から友達みんなおしゃれで。

 

なにより、そこに住んでいる大人がみんなかっこよかったんですよね。湘南の中心エリアに近いところで、サーフスポットが近かったりして。業界の有名人が住んでいたり。

 

そういった方たちをよく目にしていて、その影響で小さいころから洋服に対しての興味はありました。

 

小学校4年生のころにお小遣いを貯めて初めて買った洋服がVANSの黒のフードパーカでした。

 

店内にはアメリカントラッドをベースとしつつも、長沼さんらしいセレクトのアイテムが並ぶ

 

S: 小学校のころですか!本当に早いですね。

 

VANSの黒のフードパーカですと、確かにアメカジの枠にはありますが、現在の長沼さんのスタイルとは少し違うジャンルになるのかなと思います。

 

現在のスタイルのルーツとなった出来事はありますか?



: まあ先ほどのVANSのアイテムもそうではあるんですが、アメリカもんのバタ臭いものがずっと好きなんですよね。

 

大学生の頃から、アメリカ製のアイテムを多く扱うヴィンテージショップで働くことになったんですが、そこにいた先輩がBrooks BrothersとかRalph Laurenとか、トラッドなものが結構好きで。

 

その人の影響が大きいかもしれません。

 

 



S: ありがとうございます。小学校の頃から洋服がずっと好きだということで...。その中で見つけた"服を選ぶ上で大切にしている点などあれば教えていただけますか?



: モノとしては、着る人のことを考えて作られた服が基本好きですね。ヴィンテージショップで働いていたからなんでしょうが、ミリタリーもののディティールとかって"生きるため"に考えられた機能的なディティールとかを持つアイテムは好きですね。



S: 本来予定していた目的とは違う意味合いで、ファッションという視点で見たときに化けるディティールとかって魅力を感じてしまいますよね。

 

次はCITRON様について伺います。

 

以前はFreeport店主であった長沼さんですが、浜松でCITRONをオープンされました。

 

もともと浜松でお店をやりたい気持ちがあったのでしょうか。



: ちょうどいろんなタイミングが重なったんですよね。妻の実家の近くだったり、子供ができたり、Freeportの藤島ももうひとりでやっていけるようになっていたし。

 

あとは、地域貢献がしたかったんです。

 

"ものとひとを繋げる"っていうところで、やはり洋服って生産背景ありきなんですよね。

 

浜松って遠州っていうエリアなんですけど、織物産業がすごくて。細番手の糸を用いた織物は世界でもトップクラスの品質なんです。そういったものを使いながら、かつ地元の浜松という場所で地産地消をできれば説得力もあるかなと。

 

実際に、遠州の織物を使って仕立てたシャツやバッグなども販売しています。*現在は販売終了、今後も取り組みは継続する予定。


地元、遠州リネンを用いたトート。コットンキャンバスと遜色ない丈夫さだが、軽量感も併せ持つ。

 

S: 浜松に移られてから、東京とは違う楽しさや大変さなどあればお伺いしたいです。



: 浜松ではライフスタイルに寄り添ったものを欲しがるひとが多い感じがしていて。逆にいうと、東京では着飾る為に服を買う人が多いと思っています。

 

なので今は、着心地だったり見た目という点でふたつの都市の違いを感じますね。

 

運営の面では特別変わった点はないですが、先ほどの地産のものを扱う工場や新しく出会う人とのかかわりの中に面白さを感じます。

 

また、湘南に近い場所にあるので、乾きの早いものとかスウェットとか。あと、肌が焼けている方が多いのでその肌に映える色味のお洋服が評価されやすいですね。

 

あと、浜松ってヤマハとかスズキとか車の工場が多いんですけど、車に乗った時に窮屈にならない服とか。

 

こういった感じで、東京のライフスタイルが全然違うというのは面白いですね。



S: ありがとうございます。

 

そんななか、FreeportからCITRONに場所を変えれどD.C.WHITEは継続して選んでいただいておりますが、当ブランドの魅力について教えてください。



: やはり作り手(D.C.WIHTE ディレクター 石原協)が見えているというところが結構大事ですね。ものをわかってる方が堂々と作るあの姿勢というか。

 

ああいうクリエイションって、当時のライフスタイル(=アイビースタイルが流行した1950年代アメリカ)をちゃんと理解していないとなかなか出てこないアイデアを持っていると思いますし、そういった服を本気でやりたいんだなっていうのを汲み取れるアイテムが多いです。

 

D.C.WHITE "Training Top"

 

たとえばトラックジャケットは、めちゃくちゃ売れるっていうことを重視したというよりも、石原さんのやりたいことにちゃんと向き合って完成したのかなと思います。

 

加えて、オーダースーツをつくるときにお世話になっていて、テーラードとかものづくりの知識があるのでとても信頼しています。



S: ありがとうございます。伝えておきます!

 

続いてはトラッド業界全体と少し広い質問になります。

現在、SNSやeコマースの発達でありとあらゆるジャンルのお洋服に気軽にアクセスできるようになりました。

 

そんな中、トラッドウェアカルチャーそのものがこれからもユーザーにとって魅力的な選択肢のひとつであり続けるにはどういったポイントを重視していくべきでしょうか。



: まず、大前提としてトラッドやアイビーってそこまで代わり映えしないというかバタ臭い魅力があるんですよね。そこに変なおしゃれ感を加えることなく、そういった部分を作り続けることが大事ですね。もちろんトレンドには対応しつつ、ですが。

 

あと、多分トラッドとかアイビーが日本に入ってきたときって、今よりもっと視覚的に、映画や広告の俳優を見ていたんだと思います。今の方たちはそういったことに触れる機会が少ないと思うんですよね。

 

なので、逆に今のひとたちに視覚的に、例えばスティーブマックイーンとか。そういったところを交えながら説明していく必要があるのかなと思いますね。

 

 

ものが良いのは当然として、そのプラスアルファの価値観、これが本当に持っていて嬉しいものなのか納得できるものなのかっていう。その価値観をどこに当て込むか、も重要ですよね。



S: 確かにトラッドやアイビーの魅力ってその不変性な気がします。SNS時代ではトレンドに沿った情報発信も重要ですが、変わらない良さを持つ魅力という文脈を重視して視覚的な発信を掛け合わせることが新しい世代にリーチしやすそうですね。



: 長沼さんにとって”洋服”とは?



: 洋服とは、かぁ。(笑)



: 僕は明確にあるんで、僕にとって洋服とは”コミュニケーションツール”ですね

 

洋服って、その人のアイデンティティを示すものだから、服を知っている上でその人のことを見ると、人が見えてくるというか。



S: すごく藤島さんらしい捉え方ですね。



: 僕にとっては”生きる糧”ですね。

 

あれが欲しいからお金貯めよう、とか。常に何かの目標として洋服があるので。もう生きる糧になっていますね。

 

まだまだ洋服を買いたいと思っています。(笑)



S: 洋服好きにとって、洋服への熱はなかなか冷めないものですね。(笑)

 

アメリカントラッドを標榜する2つのお店の店主様のお話を聞けて大変勉強になりました!ありがとうございました。

 

 

【店舗詳細】

CITRON

営業時間 12:00~18:00

定休日 火水

所在地 〒432-8021 静岡県浜松市中区佐鳴台4丁目11-1 名倉アパートA 10B

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